21世紀の医療の礎として、ゲノム医学、老化研究とともに最も注目され、現在加速度的に研究が進んでいるのか再生医学です。再生医学は体の痛んだ細胞・組織・臓器を最新のバイオ医学の技術を用いて「再生」させようとする試みの総称であり、現存の移植医療を越えてそれがどのように進むかは今後の研究・開発の発展に大きくかかっています。 過去十数年の基礎研究、特に発生遺伝学、分子生物学、幹細胞生物学などの日進月歩の進展には目を見張るものがあります。特に胚性幹細胞からの有用な細胞・組織の産生は、大きく医学のあり方を変えてゆくかも知れません。
今回は、先端的なバイオ研究のいくつかを、特に神秘的な脳の発生に焦点をあてて紹介するとともに、それを臨床応用・産業化してゆく上での諸問題をご一緒に考えてみたいと思います。
さらに、関西での再生医療開発での産官学の新しい協力関係をもとにした総合的な取り組みを紹介し、それらがこの新しい医療分野の実現に必須であること考えてみたいと思います。
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