毎年恒例となった「高校生のための生命科学体験講座」が8月2日、4日に開催された。レクチャーと研究室訪問、実習を組み合わせた1日のプログラムで、今年の実習テーマは細胞の蛍光染色。細胞内には沢山の分子が働いているが、顕微鏡で拡大してもそれらを見分けるには限界がある。そこで、蛍光物質を用いて特定の分子だけを光らせ、その分子の居場所や細胞の構造を突きとめるというもの。
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米村室長からマイクロピペッターの使い方を学ぶ高校生 |
まず、米村重信室長(電子顕微鏡解析室)がレクチャーを行い、細胞が損傷した際に組織がどのようにして修復するのか、培養細胞を用いた修復メカニズムの研究を紹介した。実習では、最初にマイクロピペッターの使い方を練習したのち蛍光染色液をつくり、細胞骨格をつくるチューブリンを赤色に、DNAを青色に染色。蛍光顕微鏡でそれぞれの細胞を観察した。蛍光顕微鏡では染色された細胞がはっきりと光り、浮かび上がった細胞内の様子や分裂の様子を見て感嘆の声が次々にあがっていた。
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実習のようす |
蛍光染色した細胞 |
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