2010年10月2〜3日に理研CDBと日本発生生物学会の共催による、「高校生物教職員のための発生生物学リカレント講座」が開催され、25名の教員が参加した。今年で3回目となるこの講座は、高校における生物教育を支援することを目的に毎年秋に開催されている。
今回のプログラムはニワトリの発生をテーマにし、八杉貞雄講師(京都産業大学教授)によるレクチャーと、石井泰雄講師(京都産業大学助教)による2日間の実習が行なわれた。レクチャーでは、実験発生学の歴史から近年の体軸形成や器官誘導の研究が分かりやすく概説され、実習では、ニワトリ胚の摘出、培養、観察、固定までの一連の手技を学んだ。また、薄井芳奈講師(須磨東高校教諭)により、ウズラ胚を用いた同様の手技のデモンストレーションが行なわれた。今回の実習は学校で実践できるようにプロトコルが組まれ、参加者からも「神経管が閉じる様子や心臓が動き出す様子など、生きた胚を見るのは生徒にとっても効果的。是非、学校で試してみたい」との声が聞かれた。
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