独立行政法人 理化学研究所 神戸研究所 発生・再生科学総合研究センター
2004年10月21日


第3回 CDBリトリート−2つの新しい試み
PDF Download

第 3 回CDBリトリートが 10 月 18 日 19 日の 2 日間にわたり淡路夢舞台国際会議場で開催された。約 300 名の研究者・テクニカルスタッフらが、口頭発表やポスター発表を行いお互いの知識と交流を深めあった。

ラージ・ラダーチームリーダー ( 感覚器官発生チーム )トニー・ペリーチームリーダー ( 哺乳類胚発生チーム ) 、村瀬美樹(神戸研究推進部)らがオーガナイザーとなった今年のリトリートでは、昨年の成功を土台としたうえで新たな科学的社会的プログラムの導入が試された。科学的プログラムの導入としては、 Scott Gilbert 氏 (Swarthmore College, 米 ) が、 CDB リトリート初の招待講演者としてオープニングレクチャーを行った。 彼は発生生物学のコンセプトを表現するためのメタファー ( 暗喩 ) の使用とそれに伴うリスクについて語り、「科学について語るとき、われわれはしばしば暗喩を用いる。しかし、誤解を招くことがないように注意を払わなければならない。」と述べた。


その後、ポスドク研究者やチームリーダーら合わせて 11 名の口頭発表、そしてショウジョウバエの生殖細胞系列からハイスループットシステム生物学といった 150 にも及ぶ展示ポスターの発表が行われた。口頭発表のスピーカーらは、それぞれの発表後の Q&A セッションで自らの研究についてさらに詳しい説明を行い、数々の質問に答えた。ポスター発表の場でもそれぞれの研究内容について活発な議論が繰り広げられた。多くの研究者やスタッフにとってはリトリートが英語を使って研究を語る初めての体験であり、同僚を相手に明確な納得のいく説明を行う大切さを学ぶよい機会となった。

もうひとつの社会的プログラムは夕方のレセプション後に行なわれた。交流の機会を十分に活かし大いに楽しもうと、オーガナイザーの企画により cealidh( ケリー ) と呼ばれるアイルランドのフォークダンスが紹介された。多くの参加者が熱心に取り組み、会場は夜遅くまで踊りと笑いに包まれた。

「これまでの中でも最高のリトリートだったと思う。僕自身も楽しんだし、誰もがみな楽しみながら多くのことを学んだ。ミキ(村瀬美樹)のおかげで企画や準備もスムースだった。来年これよりもっとよくしていくのは大変だと思うけど、楽しみにしているよ。」とラダーチームリーダーは語った。



[ お問合せ:独立行政法人 理化学研究所 神戸研究所 発生・再生科学総合研究センター 広報国際化室 ]


Copyright (C) CENTER FOR DEVELOPMENTAL BIOLOGY All rights reserved.