独立行政法人 理化学研究所 神戸研究所 発生・再生科学総合研究センター
2004年9月28日


CDBで連携大学院集中レクチャー・プログラムが開かれる
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CDBでは、発生・再生研究の将来を担う若手研究者の育成・教育を目的に、複数の関西の大学と連携大学院の協定を結んでいる。その活動の一環として、CDBの研究リーダーが連携教官として各大学院で講義を行い、また連携大学院に所属する学生がCDBの研究室で学位研究を行っている。今回は新たな試みとして、最先端研究の場を体験してもらう目的で、CDBでの集中講義が9月6日、7日の2日間にわたって行われた。このプログラムでは集中講義に加え、研究室訪問や、様々な研究展示、デモンストレーションなどが行われ、連携大学院所属学生を中心に、事前に登録した約130名の学生や研究者などが参加した


初日の朝には、竹市センター長からの開催挨拶と笹井グループディレクターからのプログラムについての概要説明があり、続いて「基礎発生生物学・再生生物学」のセッションが開かれた。このセッションでは、阿形グループディレクターをはじめとするCDBの5名の研究者が、幹細胞システムや動物の器官発生、線虫の発生とゲノミクス、体軸形成といった広範なテーマについて講義を行った。この日の夕方には、参加者はそれぞれが希望する研究室を訪問し、その研究内容から研究者としてのキャリアに至るまで、様々な議論を行った。

2日目は、「幹細胞生物学・基礎医学」と題して、笹井芳樹グループディレクターら3名の研究者が、幹細胞の神経分化誘導、細胞代謝における機能、血管医学への応用について講義を行い、最後に上田泰己チームリーダーが、体内時計を対象としたシステム生物学について講義した。また、この日の午後には、ゲノム・リプログラミング研究チーム(若山照彦チームリーダー)によるマイクロマニピュレーションのデモと体験、バイオインフォマティクス関連の研究を紹介するツアー、幹細胞などに関する研究展示が行われた。


それぞれの講義でも活発な質疑応答があったが、2日目夕方には、プログラムの締めくくりに総合討論が行われ、将来研究をリードする学生達が20、30年後を見据えてどの様な研究テーマを選ぶべきか、などについて討論した。当日は、台風18号が直撃するというアクシデントもあったが、参加者は交通機関の回復を待ちつつ、プログラム終了後に開かれたCDBの研究者との交流会を楽しんだ。





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