過去のイベントについてご案内いたします。
Category | その他 |
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Date and Time | 2013-01-16 14:00 - 15:00 |
Venue | Seminar Room A7F |
Speaker | 義永 那津人 |
Affiliation | 東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(WPI-AIMR) |
Title | 電子顕微鏡解析室主催セミナー] 細胞の力学と、人工システムにおける自発運動 |
Poster | click here to download(PDF) |
Host | Shigenobu Yonemura |
Summary | 本講演では、細胞運動を理解するために我々が取り組んでいる二方向の試みを紹介したい。一つは、細胞骨格やストレスファイバーの力学について、もう一つは化学反応を使って自発的に運動する液滴、つまり人工的な系である。将来的には、細胞運動における細胞内部のダイナミックな変化と運動、そして細胞の形状についての普遍的な関係について明らかにすることを目指している。(i) 分子モーターや他のタンパク質によって架橋されたアクチンの束は、ATPの存在下、レーザーによって切ることによって、また細胞から単離することによって収縮することが知られている。我々は、この収縮の時間スケールが、アクチンフィラメント間を、結合解離を繰り返しながらダイナミックに架橋するタンパク質による実効的な摩擦によって決まると考えている。理論的に、いくつかの物理的メカニズムを考察し、バンドルの太さなどを変えることによって時間スケールの起源が移り変わることを議論する。(ii) 最近、self-propulsionと呼ばれる自発的運動について注目を集めている。細胞は、外からの力によって運動しているのではなく、内部構造の変化によって形を変えながら自発的に対称性を破って方向性を持った運動をしている。ここでは、化学反応によって駆動される自発的に運動する液滴について、その形状と運動性の相関について議論する。細胞のような非常に複雑なものをモデル化するための可能性についても考察したい。 |