CDBとは

情報公開 Publicinformation

CDBの情報公開についてご紹介します。

アドバイザリー・カウンシルからの提言

発生・再生科学総合研究センター アドバイザリー・カウンシル2008(平成20年3月2日~3月5日実施)
報告書の概要 ※正文は英語
<総論>
  • CDBは、迅速かつ目覚ましい発展を遂げ、主要な研究機関として確立してきた。現在は発生生物学分野において、世界でも最も優れた研究所の一つであると同時に、アジアのリーダーとしての役割をも担っている。全体的にはどのチームも他国の同様の研究機関に劣らず業績をあげており、うちいくつかの事例ではその領域を先導している。
  • 発生生物学と幹細胞生物学の融合領域で専門的知見・技術が集積された結果、CDBは再生医療を現実のものとするのに必要な基礎知識とメカニズムの解析を提供できる、他に類をみない研究所となった。ACは、CDBが発生生物学、幹細胞生物学、再生生物学における活動を維持し、拡大することが必須と考える。
  • CDBの強みは、安定した財政援助なしには考えられない。iPS細胞の発見以降の再生医療分野において最先端にある日本の立場を維持するためにも、ACは、日本政府と理研指導部に対し、CDBの長期研究プログラムへの援助を保証し、これ以上の予算削減をしないことを要請する。
<提言およびコメント>
  • GDが各TLのアドバイザーとなることは、すばらしい体制である。TLに対する内部審査と評価を、毎年正式な手順として行うことで更に一層強化されるであろう。また、研究の評価とは別に、年一度の指導・助言を実施することを制度的に確立すべきであろう。
  • GDのローテーションは組織に新鮮な風と活力を吹き込むために不可欠であり、また高い技術を持つ技術者を日本の大学に送りだすこともCDBの役割である。TLの任期は10年とすることを、明白かつ正式な指針とすべきである。
  • GDのポジションの空きは広く宣伝し、選出は公募によるべきである。外国人や女性を招致する努力を大いに払うべきである。特に優秀なTLをGDに昇進させる際は、公募を経ることとし、組織内の昇進としないよう勧告する。
  • GD、TLの一部には、その研究努力を分散させてしまい、掘り下げて分析することに集中できていない事例が見られた。ラボの予算額は定額の配分とせず、評価の際に業績を国際基準と照らし合わせ、一定の範囲内で増減することも検討の余地がある。
  • PIの経験がない新任のTLが持つのは、3~4名の少人数制ラボとし、後の評価にて管理能力と研究成果を評価した上で拡充していくことを提案する。
  • iPS細胞の発見に伴い、幹細胞研究における10カ年の戦略プランを準備することが求められている。国内および国際的な取り組みに対しCDBの貢献を最大化させるため、幹細胞分野でのキーパーソンを獲得する努力をすべきである。神戸中央市民病院の移転に伴い、トランスレーショナル・リサーチを実現するチャンスを、模索し追及する必要もある。
  • ヒトES/iPS細胞技術を提供する支援業務のために、トップクラスの研究者の研究活動が妨げられることがないよう、適度にバランスを取って実行することが肝要である。
  • 実り多い共同研究をしている事例があった。特にCDB内では、動物資源解析室とゲノム資源解析ユニットが多くの研究プロジェクトを推進し、高評価に値する。
  • 理研内外を問わず外部機関との協力関係も活発である。実りある協力関係は、各々の専門知識、研究資源の相補性次第であり、トップ・ダウン式に押し付けられるものではない。
  • すべてのラボにて、業務の使用言語を英語とするよう推奨する。真に多国籍な組織として認知されるには、新しく外国人をGDとして迎えるか、あるいは将来的にはセンター長として迎えることが肝要である。
<委員リスト>

Austin Smith(University of Cambridge, UK)【委員長】
Christopher Wylie(Cincinnati Children’s Hospital Research Foundation, USA)
Margaret Buckingham(Institut Pasteur, France)
Patrick Tam(University of Sydney, Australia)
Haifan Lin(Yale School of Medicine, USA)
Stephen Cohen(Temasek Life Sciences Laboratory, Singapore)
須田 年生(慶應義塾大学医学部)
高井 義美(神戸大学大学院医学系研究科)
鍋島 陽一(京都大学大学院医学研究科)
濱田 博司(大阪大学大学院 生命機能研究科)

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